本には書けない話|13歳からの進路相談 著者・松下雅征のブログ

ふつうに戻りたかった慶應生|本には書けない話|13歳からの進路相談 著者・松下雅征

先日、慶應義塾大学の公認サークル「慶應塾生新聞会」の記者・横山葵さんから取材いただいた記事が公開されました。

慶應塾生新聞:通信制高校生の進路から見る 「自分らしく」生きる勇気と責任__ユイロ高等学院インタビュー

きっかけは、一通のメールでした。丁寧な文章が好印象だったことや、「学生団体」という響きに、なんだか懐かしさを感じてしまったこと。

取材をお引き受けしようと決めた一番の理由は、企画者でもある横山さん自身が、通信制高校の出身だったからです。いろんな縁が重なって、「何かお役に立てれば」という気持ちでお話しさせてもらったんですが、この取材を通して、個人的にすごく嬉しいことが2つありました。今日はその話を少し、させてください。

 

 松下 雅征(まつした まさゆき)

慶應塾生新聞には紙面版もあり、こちらにも掲載いただきました。

 

画面の向こう側で、心を結ぶ人

当初は私宛の取材だったんですが、わがままを言って、ユイロの先生にも同席してもらうことにしました。

役割上、メディアでお話しするのは私・松下であることが多いのですが、ユイロの思想を現場で、泥臭く実践してくれているのは、間違いなく先生たちなんですよね。

ユイロの先生は、ただ勉強を教えるだけではありません。高校卒業のその先にある進路を、生徒と一緒に考え、悩み、並走しています。毎週かならず、生徒一人ひとりと1on1(テレビ電話)を行い、その間もチャットで丁寧にフォローを続ける。

オンラインの学校ですが、入学して数か月も経つと、多くの生徒が心を開いてくれます。それは、「教える」のではなく、相手に興味を持って「聞く」という、当たり前だけど一番難しいことを徹底しているからだと思います。

対面でも難しい信頼関係づくりを、画面越しに行うのは本当に難しい仕事です。外からは見えにくく、伝わりにくいその「職人技」のような片鱗を、こうして社会に伝えるきっかけになれたことが、まずはとても嬉しかったです。

「ふつう」という名の呪縛

もう一つ嬉しかったのは、取材を担当してくれた横山さん自身の変化です。取材が終わった後、ふと「ユイロの話を聞いてみて、どうでしたか?」と尋ねてみたんです。

そうしたら、彼女は少し考えてから、正直な気持ちを話してくれました。

高校時代、全日制から通信制に移った時、彼女自身は「自分は道を外れてしまった」と感じていたそうです。

だからこそ、大学は「ふつうに戻りたい!」という一心で、慶應義塾大学を志望した。けれど、いざ大学に入ってみると、同じ通信制出身の友人が「ふつう」から外れた生き方をしているのを見て、またモヤモヤしてしまった、と。

でも、今回の取材でユイロの話を聞いて、「そもそも、ふつうって何だろう?」という気持ちになったと言ってくれました。

レールを外れるための「問い」

ここで彼女が言っていた「ふつう」というのは、いわゆる他人が決めたレールや、世の中のモノサシのことですよね。

自分なりの幸せな進路とは何なのか。どうすれば、怖がらずに人生のレールを外れることができるのか。これは、私たちユイロが常に考え続けているテーマでもあります。

すぐに答えが見つかるような簡単な問いではありません。そもそも、万人に共通する答えなんてないのかもしれません。

それでも、横山さんが自分の中にある「ふつう」を疑い、立ち止まって考えるきっかけになれたのなら、この取材を受けた意味は十分にあったなと、そんなふうに思うのです。

 

今日もユイロのブログを読んでくれてありがとうございます。

学生時代の記憶がとても強いのか、10年以上の月日が経っているのに、つい最近のような気分でいます。