松下 雅征(まつした まさゆき)
|
今回は、「子どもが学校に行きづらくなったけれど、相談できる相手が学校の先生しかいない」という親御さんに向けて書きます。 |
こんにちは、松下です。
最近、ユイロを卒業した生徒の保護者の方から、嬉しい連絡が続きました。その話と、そこから考えた「学校の外の相談相手」の話をします。
ユイロを卒業した生徒の保護者の方から、メルマガの返信という形で、近況報告が届きました。
その生徒には、高校受験のとき、憧れていた高校がありました。
ただ、当時は不登校で内申点がつかず、受験することすらできませんでした。
高校に進んでからも、その気持ちは消えなかったようです。
在学しながら、憧れの高校への転入試験に挑戦しました。
最初の試験は、不合格。
それでも「どうしても行きたい」と本人が言い、塾に通って中学内容からの学び直しを続け、数ヶ月後の試験で合格したそうです。
お世話になったユイロの方々にお伝えしたくなってしまい、卒業後だいぶ経っているのにすみません
報告の最後に、こう書き添えられていました。
すみません、どころか。こんなに嬉しい連絡はありません。
別の卒業生のご家庭からは、下のお子さんの進路について、あらためて相談の連絡がありました。
学校に行けなくなった経緯、お子さんの心の揺れ、身近で起きたつらい出来事など、外ではなかなか言葉にしにくいことまで打ち明けてくださって、最後に「話せて良かったです」と言ってもらえました。
一方で、こんな出来事もありました。
『転校の教科書』を読んだ保護者の方から問い合わせがあり、電話で1時間、話し込みました。
お子さんは、いじめがきっかけで学校に行けなくなっていました。
担任の先生は「無理して来なくてもいいよ」「スクールカウンセラーに相談してみたら」と声をかけてくれる。優しい先生方だと思います。
ただ、その学校の決まりでは、欠席が一定数を超えるか、赤点を取ると、進級できません。
「無理しなくていい」という言葉と、休んだら退学に近づく制度。
お母さんは、その矛盾に苦しんでいました。
先生方が悪いわけではない、と思います。
学校という仕組みは、在学中の枠のなかでしか応えられません。
転校した後、卒業した後、退学した後。その先の人生まで伴走する役割は、学校には設計されていません。
だからこのお母さんは、こう言っていました。
周りに通信制の子もいなくて、誰に相談していいか、わからなくて
卒業しても、転校しても、退学しても、人生は続きます。
むしろ、学校の外に出てからの時間のほうが、ずっと長い。
最初に紹介した卒業生は、高校受験のときに一度は諦めた選択肢を、あとから自分の力で選び直しました。
漫画『SLAM DUNK』に「諦めたらそこで試合終了ですよ」という名言があります。
試合と違って、諦めても人生は終了しません。生き続ける限り、何度だって、選び直せます。
それなのに、学校が終わったあとの人生に伴走してくれる相手は、世の中にほとんどいません。
「誰に相談していいかわからない」という空白は、ここから生まれているのだと思います。
ユイロは、自分たちの役割をこう説明しています。
「毎日の生活から卒業後の進路まで支える、教育のかかりつけ医。」
体の調子に不安があるとき、かかりつけ医がいれば「とりあえず、あの先生に聞いてみよう」と思えます。
教育と進路にも、同じ存在が要ると考えています。
だからユイロでは、一人ひとりに担当の先生がつき、毎週1対1で話します。
勉強や登校の話より先に、毎日の生活と気持ちの記録から始めます。
そして卒業しても関係は切れず、いつでも連絡できる窓口が残ります。
冒頭の2つの連絡は、「教育のかかりつけ医」という在り方を体現できている証拠のようで、素直に嬉しかったです。
ユイロの無料体験で、よく聞かれる質問があります。
子どものやる気がなくなったら、辞められますか?
やる気には波があるし、始めたことが続かなかった経験もある。
当然の心配だと思います。
最近ご入会を決めてくださったご家庭にも、同じ質問をいただきました。
私たちの答えは、こうです。
やる気があるときだけ関わる場所ではなく、気持ちが乗らない時期も含めて、伴走し続けたい。
どんなきっかけで調子が上がり、何があると変化するのか。それを一緒に把握していくこと自体が、「教育のかかりつけ医」の仕事だと考えています。
この説明に、納得して入会を決めてくださいました。
「教育のかかりつけ医」という考え方が、ユイロに入会していない方にも、きちんと伝わる。勇気をもらった出来事でした。
転校や、ユイロへの入会を勧めたいわけではありません。
ただ、相談相手が学校の先生だけだと、在学中の枠の外の話ができません。
学校の外に、続きの人生ごと話せる相手をひとり持っておく。
それだけで、ずいぶん楽になると思います。
ユイロの公式LINEでは、進路の相談をいつでも受け付けています。
「相談というほどでもないけれど」くらいの温度で、お気軽にご連絡ください。
▼ ユイロ公式LINE
https://page.line.me/176gjpyj
ここまでブログを読んでくれてありがとうございます。正直に言うと、卒業した生徒のご家族からの連絡に気づいたとき、嬉しさより先に、少し緊張しました。卒業後に届く報告は、良い知らせとは限らないからです。
それでも連絡したいと思ってもらえる場所であること。それが、「教育のかかりつけ医」の条件なのかもしれません。