先日、慶應義塾大学の公認サークル「慶應塾生新聞会」の記者・横山葵さんから取材いただいた記事が公開されました。
慶應塾生新聞:通信制高校生の進路から見る 「自分らしく」生きる勇気と責任__ユイロ高等学院インタビュー
きっかけは、一通のメールでした。丁寧な文章が好印象だったことや、「学生団体」という響きに、なんだか懐かしさを感じてしまったこと。
取材をお引き受けしようと決めた一番の理由は、企画者でもある横山さん自身が、通信制高校の出身だったからです。いろんな縁が重なって、「何かお役に立てれば」という気持ちでお話しさせてもらったんですが、この取材を通して、個人的にすごく嬉しいことが2つありました。今日はその話を少し、させてください。
松下 雅征(まつした まさゆき)
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慶應塾生新聞には紙面版もあり、こちらにも掲載いただきました。 |
元早稲田生としては、慶應塾生新聞に掲載されるのは感慨深いものがあります。
画面の向こう側で、心を結ぶ人
当初は私宛の取材だったんですが、わがままを言って、ユイロの先生にも同席してもらうことにしました。
役割上、メディアでお話しするのは私・松下であることが多いのですが、ユイロの思想を現場で、泥臭く実践してくれているのは、間違いなく先生たちなんですよね。
ユイロの先生は、ただ勉強を教えるだけではありません。高校卒業のその先にある進路を、生徒と一緒に考え、悩み、並走しています。毎週かならず、生徒一人ひとりと1on1(テレビ電話)を行い、その間もチャットで丁寧にフォローを続ける。
オンラインの学校ですが、入学して数か月も経つと、多くの生徒が心を開いてくれます。それは、「教える」のではなく、相手に興味を持って「聞く」という、当たり前だけど一番難しいことを徹底しているからだと思います。
対面でも難しい信頼関係づくりを、画面越しに行うのは本当に難しい仕事です。外からは見えにくく、伝わりにくいその「職人技」のような片鱗を、こうして社会に伝えるきっかけになれたことが、まずはとても嬉しかったです。
「ふつう」という名の呪縛
もう一つ嬉しかったのは、取材を担当してくれた横山さん自身の変化です。取材が終わった後、ふと「ユイロの話を聞いてみて、どうでしたか?」と尋ねてみたんです。
そうしたら、彼女は少し考えてから、正直な気持ちを話してくれました。
高校時代、全日制から通信制に移った時、彼女自身は「自分は道を外れてしまった」と感じていたそうです。
だからこそ、大学は「ふつうに戻りたい!」という一心で、慶應義塾大学を志望した。けれど、いざ大学に入ってみると、同じ通信制出身の友人が「ふつう」から外れた生き方をしているのを見て、またモヤモヤしてしまった、と。
でも、今回の取材でユイロの話を聞いて、「そもそも、ふつうって何だろう?」という気持ちになったと言ってくれました。
レールを外れるための「問い」
ここで彼女が言っていた「ふつう」というのは、いわゆる他人が決めたレールや、世の中のモノサシのことですよね。
自分なりの幸せな進路とは何なのか。どうすれば、怖がらずに人生のレールを外れることができるのか。これは、私たちユイロが常に考え続けているテーマでもあります。
すぐに答えが見つかるような簡単な問いではありません。そもそも、万人に共通する答えなんてないのかもしれません。
それでも、横山さんが自分の中にある「ふつう」を疑い、立ち止まって考えるきっかけになれたのなら、この取材を受けた意味は十分にあったなと、そんなふうに思うのです。
今日もユイロのブログを読んでくれてありがとうございます。
学生時代の記憶がとても強いのか、10年以上の月日が経っているのに、つい最近のような気分でいます。
この記事を書いた人

13歳からの進路相談 著者/ユイロ高等学院 学院長
1993年生まれ。福岡市在住、一児の父。早稲田実業学校高等部を首席で卒業し、米国へ留学。その後、早稲田大学政治経済学部を卒業。偏差値のレールを走った学生時代。それでも消えなかったのは、漫画家になる夢を手放した中学時代の違和感。この原体験が、のちの起業の原点となる。教育系上場企業、コンサルティング会社を経て独立。「ちがいを、描け。」をミッションに掲げ、2022年に株式会社ユイロを創業。同年、
ユイロ高等学院を創立。2026年4月に月額定額型の新サービス「
家庭教師のユイロ」をリリース。「選び直せる学校」や「勉強を教えない家庭教師」を通じて、一人ひとりのちがいを起点に進路を描く新しい教育の文化づくりに取り組む。
慶應義塾大学名誉教授・武蔵野大学ウェルビーイング学部長である前野隆司教授との共同研究により、自律度を可視化する独自メソッド「ユイロ式自律度診断」を開発。
著書『13歳からの進路相談』シリーズ(すばる舎)は累計16,000部突破、全国の学校や図書館で多数採用。2作目『13歳からの進路相談 仕事・キャリア攻略編』は紀伊國屋書店 総合週間ランキングで玉川高島屋店1位、新宿本店2位を獲得。2026年5月29日にはシリーズ3作目『転校の教科書』を発売予定。
東京・世田谷で小中学生向けの無料プログラミング部活動を展開する一般社団法人セタプロ・代表理事を務める。
著書:『
13歳からの進路相談(すばる舎)』、『
13歳からの進路相談 仕事・キャリア攻略編(すばる舎)』、『
転校の教科書(すばる舎)』
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