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病院でもない。学校や塾でもない。


こんにちは。松下雅征です。

布団から出るのが億劫になるこの季節、みなさんは体調を崩されたりしていませんか?

 松下 雅征(まつした まさゆき)

私は年末にインフルエンザになり、数年ぶりに高熱を出しました。今年は健康第一でいきたいです。

体の不調って、病院に行けば治るものだと思いがちですが、実はそう単純な話でもないんですよね。


薬を出さない「処方箋」

以前、ユイロ高等学院に転校してきたある生徒の話です。

彼は、県内でも有数の進学校に通っていました。(本人は照れ隠しなのか「自称進学校ですけどね」なんて笑っていましたが、とても聡明な子でした。)

勉強もできて、周りからの期待も大きかった。でも、ある時期から朝起きられなくなってしまったんです。いわゆる「起立性調節障害」でした。

いくつもの病院やクリニックに通ったそうです。でも、薬を飲んでもなかなか改善しない。気分は晴れないし、勉強はおろか、好きなことにも手がつかない日々が続いていました。

そんな彼が、「思い切って環境を変えたい」と、全日制高校からユイロへ転校してきました。

私たちは、医師ではありません。当然、診察もできないし、お薬を出すこともできません。

ただ、彼とたくさん話をしました。「学校に行かなきゃ」というプレッシャー(ストレス)を取り除いて、彼が何を感じ、何を考えているのか、否定せずにただ聴き続けました。

そうして過ごすうちに、不思議なことに、彼の表情が少しずつ明るくなっていったんです。「何かやってみようかな」という気力が戻ってきて、結果的に彼は大学へ進学し、今はキャンパスライフを謳歌しています。

私たちがしたことは、治療ではありません。ただ、心が整う環境を用意しただけなんです。

名前をつけるのが難しい場所

「ユイロ高等学院って、結局なに?」と聞かれると、実は説明にちょっと困ることがあります。

よく誤解されるのですが、私たちは「通信制高校」そのものではありません。

正確には「通信制高校サポート校」とか「提携校」「学習連携校」なんて呼ばれる存在です。(法律上の「学校(一条校)」ではないので、少しややこしいですよね。)

じゃあ「塾」なのかと言われると、それも少し違います。

もちろん、レポートのサポートや基礎的な学習支援はしますが、難関大学を目指すような高度な受験テクニックを教えることは、私たちの専門外です。

実際、ユイロの生徒の中には、私たちとの対話で進路の方向性を定めつつ、受験対策のために進学塾に通っている子もいます。

餅は餅屋というか、受験のプロに任せたほうがいい部分は、素直にお任せしています。

病院でもない。学校や塾でもない。

なんだか、どっちつかずの中途半端な存在に見えるかもしれません。

でも、この「あいだ」にこそ、今の子どもたちに必要な何かがあるんじゃないかと思うんです。

医療と教育をつなげる「第3の支援機関」

世の中には、「治すための医療機関」と「教えるための教育機関」があります。病気になったら病院へ行く。勉強したければ学校や塾へ行く。

これはとても分かりやすい仕組みです。

でも、そのはざまで、「病気というほどではないけれど、元気が出ない」「心が整わないから、進路のことなんて考えられない」と動けなくなっている子たちが、たくさんいます。

医療の手前にある「未病(モヤモヤ)」の状態。

教育を受けるための「土台(心)」が揺らいでいる状態。

この状態の子どもたちに必要なのは、治療でも、授業でもありません。

まずは心を「整える」こと。そして、社会との接点をふたたび「結ぶ」こと。

私たちは、そんな役割を担う「第3の支援機関」でありたいと思っています。

イメージとしては、「心と進路のかかりつけ医」に近いかもしれません。

まずはここで心を整えて、少しずつエネルギーが溜まってきたら、教育(キャリア)へと接続していく。

そんな、医療と教育の間にある「渡し舟」のような存在になれたらいいなと思っています。

という気持ちを込めて、本日プレスリリースも配信しております。よろしければこちらもお読みください。

プレスリリース:学校から、医療と教育をつなげる「第3の支援機関」へ。ユイロ高等学院、ウェルビーイング研究の第一人者・前野隆司氏と共同研究を開始

今日もユイロのブログを読んでくれてありがとうございます。

「私の職業って何でしょう?」とユイロの先生から聞かれて、言葉に詰まってしまいました。「医師でも教師でもない、ユイロの先生です!」と威勢よく答えましたが、答えになっていないので、もっといい感じの言葉を見つけたいです。

この記事を書いた人

13歳からの進路相談 著者/ユイロ高等学院 学院長
松下 雅征/Matsushita Masayuki
13歳からの進路相談 著者/ユイロ高等学院 学院長

1993年生まれ。福岡市在住、一児の父。早稲田実業学校高等部を首席で卒業し、米国へ留学。その後、早稲田大学政治経済学部を卒業。偏差値のレールを走った学生時代。それでも消えなかったのは、漫画家になる夢を手放した中学時代の違和感。この原体験が、のちの起業の原点となる。教育系上場企業、コンサルティング会社を経て独立。「ちがいを、描け。」をミッションに掲げ、2022年に株式会社ユイロを創業。同年、 ユイロ高等学院を創立。2026年4月に月額定額型の新サービス「 家庭教師のユイロ」をリリース。「選び直せる学校」や「勉強を教えない家庭教師」を通じて、一人ひとりのちがいを起点に進路を描く新しい教育の文化づくりに取り組む。
慶應義塾大学名誉教授・武蔵野大学ウェルビーイング学部長である前野隆司教授との共同研究により、自律度を可視化する独自メソッド「ユイロ式自律度診断」を開発。
著書『13歳からの進路相談』シリーズ(すばる舎)は累計16,000部突破、全国の学校や図書館で多数採用。2作目『13歳からの進路相談 仕事・キャリア攻略編』は紀伊國屋書店 総合週間ランキングで玉川高島屋店1位、新宿本店2位を獲得。2026年5月29日にはシリーズ3作目『転校の教科書』を発売予定。
東京・世田谷で小中学生向けの無料プログラミング部活動を展開する一般社団法人セタプロ・代表理事を務める。
著書:『 13歳からの進路相談(すばる舎)』、『 13歳からの進路相談 仕事・キャリア攻略編(すばる舎)』、『 転校の教科書(すばる舎)